「Carmel Hill」：世代を超えた家族が一つ屋根の下で共有する、クラシックとヴィヴィッドが融合した住空間

「O Interiors Limited」が手掛けた、多世代が共生する住宅のインテリアデザイン

クラシックスタイルを好む祖父と、ヴィヴィッドなスタイルを好む若い世代。それぞれの好みを尊重しつつ、全体としての統一感を保つために、デザイナーは色と形の選択に特別な注意を払った。グレーとホワイトを主色とし、タイムレスな雰囲気を醸し出す一方で、スカイブルーとグレーブルーを補色として加え、エリア全体に活気を与えた。また、各部屋の天井に丸い形状を取り入れるなど、丸みを帯びたエレメントを各所に散りばめることで、遊び心あふれる空間を実現した。

このプロジェクトでは、木材、金属、芸術的な壁のコーティングといった素材が主に使用されている。各部屋の天井に丸い形状を取り入れ、同じ色調を使用することで、統一感のあるデザインを創出した。また、メタルの装飾を全体に散りばめることで、クラシックスタイルを強調している。

このプロジェクトの最大の課題は、プライベート空間と共有空間のバランスをどう取るか、そして、個々の色の好みをどのように統一するかだった。デザイナーは、色と形の選択によって、家全体に一貫性のある流れを作り出すことに成功した。

「Carmel Hill」は、2021年9月に香港で完成したプロジェクトで、その面積は1,957平方フィート。このデザインは、2023年にA' Interior Space, Retail and Exhibition Design Awardのアイアン賞を受賞している。アイアン賞は、プロフェッショナルで産業要件を満たすように設計され、実用的で革新的な創造物に授与される。業界のベストプラクティスと適切な技術特性を統合し、満足感とポジティブな感情を提供し、より良い世界に貢献することが評価される。

「Carmel Hill」は、多世代が一つ屋根の下で生活するための住宅の新たな可能性を示している。個々の興味とスタイルを尊重しつつ、全体としての統一感を保つデザインは、これからの住宅設計に新たな視点を提供する。